黒井千次の『横断歩道』という小説は、スイミングクラブのある街が舞台になっている。スイミングクラブに入会すれば、きっと美女が泳いでいると思わせるような筋立てになっているので、ぼくも自分の街のスポーツクラブに入って泳ぐことにした。しかし、そこにいたのはメタボのおじさん、おばさんばかりで、泳ぐのが目的といっても、眺めが悪く、どうもやる気が出ない。義理で泳いでいるようなことになってしまった。去年の夏の話です。
吉本隆明が『ひきこもれ』という本を書いて出しているから、あまり社交が上手ではないぼくは、味方ができたような気になり、ひきこもることにした。
森毅が『元気がなくてもええやんか』という本を出しているから、そのまま受け取って、元気がなくてもいいことにした。
宇野千代が『行動することが生きることである』という本を書いているし、笠智衆は晩年(88歳)の写真集『おじいさん』のなかで、「人間なんて、やれるだけのことはしとくもんだ」と語っているから、自分ができるだけの行動はしておくことにした。
リディア・ディヴィスというアメリカの女流作家が書いた『ほとんど記憶のない女』という短編集の中で、いちばん短い作品はわずか2行しかない。長けりゃいいもんじゃないという見本になる。
というように、なんて主体性のない生活なんでしょう。
吉本隆明が『ひきこもれ』という本を書いて出しているから、あまり社交が上手ではないぼくは、味方ができたような気になり、ひきこもることにした。
森毅が『元気がなくてもええやんか』という本を出しているから、そのまま受け取って、元気がなくてもいいことにした。
宇野千代が『行動することが生きることである』という本を書いているし、笠智衆は晩年(88歳)の写真集『おじいさん』のなかで、「人間なんて、やれるだけのことはしとくもんだ」と語っているから、自分ができるだけの行動はしておくことにした。
リディア・ディヴィスというアメリカの女流作家が書いた『ほとんど記憶のない女』という短編集の中で、いちばん短い作品はわずか2行しかない。長けりゃいいもんじゃないという見本になる。
というように、なんて主体性のない生活なんでしょう。
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by natsuki_emura
| 2009-08-11 19:38