音楽で遊ぶこと

バルトークが好きなルネさんという人と話をした。小学生の時、彼女はバルトークのピアノ曲を弾くのが楽しかったというんです。

ぼくはこれを聞いて、自分の思春期も同じだったなと思いました。モーツァルトやシューベルトのような古典曲を弾くのも聴くのもあまり興味がなく、20世紀クラシックが好きで、その代表がプロコフィエフとバルトークだった。

考えてみると、プロコフィエフやバルトークの音楽は、高級な遊び道具だったわけで、ルネさんと話しながら、ぼくも20世紀クラシックに接するときにはとても楽しかったことを思い出しました。

実際には、とくにプロコフィエフのピアノ曲なんか、プロもてこずる難曲で、学童期にルネさんやぼくが弾けたのは、こうした作曲家たちが書いた、比較的やさしい曲だったというのが現実だ。ルネさんが何を弾いたのか、確かめていないが、きっとそうだろう。

しかし、そういう曲を弾いておもしろかったし、はっきり「遊び」という意識があったかどうか、そんなに自覚的ではなかったと思いますが、結果としてそれは遊びになっていたんだと思いますよ。

心ある芸術家ならよく知っているように、遊ぶことは難しい。ある段階で、この問題が浮上してくる。大きな問題ですけれどね、難曲を相手取っても、遊び心を忘れないようにしたい。

ルネさんとは、それほど長く話し込んだわけではなかったが、大事なことを思い出させてくれました。
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by natsuki_emura | 2011-07-06 07:52